任意保険の対物賠償保険とは

対物賠償保険とは

自動車保険の加入率を見ると約73%の車が対物賠償保険に入っています。

 

ほとんどの人が対人賠償に入るときに、同時に入ることが多いのですが、対物賠償保険は、自動車事故で他人の財産に損害を与えてしまった時に保険金が支払われるものです。自賠責保険に入っていれば車に乗ることはできますが、自賠責保険だけでは対人に対する補償しかありません。

 

従って、物や構造物、車等との事故においての補償は対物賠償保険で賄うことになります。
対物賠償保険は、「無制限」「5,000万円」「1,000万円」といったように選べるようになっています。無制限にすると保険料が高くなりますので、1,000万円にしている人も多いと思います。

 

物損事故の場合、車同士の事故やガードレールに衝突する事故、民家に突っ込む事故などが考えられますが、人を巻き込んでいなければ補償額はそれほど大きくならないことが多いです。

 

しかし、以下に紹介する物損事故の高額な損害賠償の判例を見ると、1億円を超える額になる場合もあることがわかります。1億円を超えるのは、人身事故の場合と比べると件数としては多くありませんが、1,000万円を超えることは珍しくありません。

 

5,000万円にしておけば十分とも言えますが、5,000万円と無制限ではそれほど保険料に差がありませんので、万一のことを考えて無制限にしておくのが良いと思います。
とくに最近の判例では2億円以上のものもありますから、少しの保険料を節約したために、後で大変なことにならないように、やはり補償額は無制限にされることをおすすめします。

 

自動車保険の高額賠償例です(2013年)

 

認定総損害額  判決日     被害物件

 

2億6,135万円  2005/05/17  積荷(呉服・洋服・毛皮)

 

1億3,580万円  1996/07/17  店舗(パチンコ店)

 

1億2,036万円  1980/07/18  電車・線路・家屋

 

1億1,347万円  1998/10/26  電車

 

 6,124万円   2000/06/27  積荷

 

 4,141万円   2008/05/14  積荷

 

 3,391万円   2004/01/16  大型貨物車・積荷

 

 3,156万円   2001/12/25  4F建ビル

 

 3,052万円   2001/08/28  店舗(サーフショップ)

 

 2,858万円   2002/12/25  積荷

 

対物賠償保険金額は、事故を起こした際に他人の所有物(鉄道施設・電車、自動車、自転車、トラックの積荷、犬や猫などのペット、建物、塀、電柱、家屋、ガードレールなど)に損害を与え、法的賠償責任を負った場合の補償です。
高額事例自体は少ないですが、億単位の事例も出ており、こちらも無制限の方が安心感が高くなります。
また、対物の賠償保険金額は、無制限を選択されている方が多いです。

 

対物賠償保険の補償範囲は下記のようなものがあります。

 

相手の車の修理費用
建物の修理費用
ガードレールや電柱、信号機の修理費用
レッカー代
商業用車両の逸失利益
商業施設の逸失利益
廃棄した商品の補償
従業員の給与

 

車対車の事故の場合、相手の車の修理費用が対物保険から支払われますが、建物やガードレールに突っ込んだ場合には、その修理費用が支払われます。
相手が車の場合、過失割合によって保険金額変わりますが、建物などに突っ込んだ場合、100%自分が悪くなりますので、損害賠償額も高額になる可能性があります。

 

ガードレールや電柱、信号機などは高額なイメージがないかもしれませんが、例えば電柱の場合、その電柱に共架しているケーブルの張替え作業などが発生し、合計で1,000万円以上の損害になることも考えられます。

 

商業用車両というのは、タクシー、観光バス、トレーラー、トラック、電車などのことで、商業施設とは、スーパー、コンビニ、レストラン、飲食店などの店舗のことです。
とくに踏切での事故で、電車が止まったり、壊れたりしますとその賠償額は遺失利益、修理代などを入れますと天文学的な金額になる場合がありますから、気をつけてください。